肝臓がんの特徴や症状について
肝臓がんの平均発症年齢:40代~50代
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれています。
肝臓がんを発症しても気づかないことが多く、発覚したときには既に進行してしまっていたケースもよくあります。
主にウイルス性の肝炎にかかっていることが原因で、長期にわたって炎症と再生が繰り返されるうちに肝硬変がおこり、肝がんへ進展します。
肝炎ウイルスには多くの種類が存在しますが、そのうちのC型肝炎ウイルスとB型肝炎ウイルスの感染が原因とされています。
自治体によって無料で肝炎ウイルス検査を行っているところがあります。検査の対象となる条件は各自治体にお問い合わせください。
肝臓がんを発症してしまった場合でも、早期に発見できれば負担の少ない治療を選択できます。
定期的に医療機関の受診をするように心がけましょう。
肝臓がんのステージ別5年生存率
肝臓がんのステージ別5年生存率
肝臓がんの各ステージにおける5年生存率
ステージ1 57.3%
ステージ2 38.7%
ステージ3 15.5%
ステージ4 4.0%
罹患者数は少ないが、手術率が低くⅠ期でも生存率が低いです。
臓器内部に転移しやすく、早期で手術が受けられたとしても再発率が高いです。
肝臓がんと3大標準治療の適応
手術
肝臓がんは手術によって切除することが基本的な治療法となります。 しかし肝機能が悪く、切除が難しい場合は肝移植などの選択も考えられます。
抗がん剤
肝臓がんに対する抗がん剤治療は、使用可能な抗がん剤の種類も成績も十分とは言えません。 切除が出来ない、または肝臓外に転移した腫瘍に対して全身化学療法を行うことはありますが、慎重な対応が必要です。
放射線
肝臓は放射線に弱い臓器であるため、放射線による治療は行われていません。 しかし近年、重粒子線治療や陽子線治療は効果的であることが解明されました。
肝臓がんに効果が期待できる最新医療
がん遺伝子治療
肝臓がんは原発の場合、肝硬変を伴っていることが多く手術が出来ないケースが多々あります。肝動脈塞栓術やラジオ派といった治療法もありますが、とても治療が難しいがんになります。その中で遺伝子治療は大きな可能性を秘めている治療法です。体力が少なく手術に耐えられない高齢の患者様にも治療を行うことができ、腫瘍マーカーの値を劇的に改善した症例もあります。
免疫細胞治療法
肝臓がんに対して抗がん剤の投与を行っている場合、副作用を抑える目的や、化学療法からの乗り換えで免疫細胞療法を行うケースがあります。 がん遺伝子治療と同様に副作用がほとんど無いので、体への負担が少なく安心して治療を続けることができます。 また全身に作用するため、血液やリンパに乗って転移している可能性のある小さながん腫瘍に対しても効果が期待できます。