前立腺がんの特徴や症状について
前立腺がんの平均発症年齢:50代~70代
前立腺がんとは、男性の膀胱のすぐ下にある臓器に発生するがんです。
精子に栄養を与えて活発にする前立腺液の分泌をしている箇所で、がん腫瘍が大きくなってくるにつれて残尿感があったり、尿失禁といった症状が現れます。
前立腺肥大症と同時に生じていることがあり、症状を感じたら泌尿器科で詳しい検査を受けておくことをおすすめします。
前立腺がんは高齢者に多く、家族に前立腺がんにかかった人がいる場合は遺伝的に発症しやすいというデータがあります。
PSA検査という簡単な血液検査によって調べることが出来ますので、50歳を過ぎたら定期的に受けておいた方が良いでしょう。
前立腺がんのステージ別5年生存率
前立腺がんのステージ別5年生存率データ
前立腺がんの各ステージにおける5年生存率
ステージ1 100%
ステージ2 100%
ステージ3 100%
ステージ4 62.0%
近年著しく増えているがんで、排尿時に症状が現れるⅡ期での発見が多いです。
Ⅲ期まではほとんどが5年生存しますが、再発している人も含まれます。
前立腺がんと3大標準治療の対応度
手術
前立腺がんの治療法として手術はよく行なわれていますが、部分切除ではなく基本的にすべて全摘出になります。 ダヴィンチと呼ばれるロボットを使った手術が保険適応となり、多くの症例があります。
抗がん剤
手術が出来ないほど進行してしまった前立腺がんに対して抗がん剤治療が行われることがあります。 しかし保険適用となっている抗がん剤は非常に少なく、進行を抑える目的での投与となります。
放射線
初期の前立腺がんの場合、放射線治療が主な治療法となります。 がんの症状に応じて、36回または39回の通院治療を行うケースが多いです。
前立腺がんに効果が期待できる最新医療
がん遺伝子治療
進行してしまった前立腺がんに対して、遺伝子治療は非常に高い効果を期待できます。 前立腺がんはリンパ節と骨に転移しやすく、もし転移が認められる場合は三大標準治療だけでは完治は難しくなります。 また手術によって勃起障害が起きる可能性もあり、それを防止する目的で遺伝子治療を選ばれる患者様も少なくありません。 放射線治療も射精障害が起きる可能性が非常に高く、遺伝子治療はそういったQOLの低下を防ぐ効果もあります。
免疫細胞治療法
全身に転移が認められる前立腺がんに対しては、免疫細胞療法も一つの治療法として選ばれています。 抗がん剤や遺伝子治療と同じように全身に作用する治療法なので、前立腺から転移してしまったがん細胞に対しても有効です。 その他にも抗がん剤の副作用を抑えたり、がん遺伝子治療と同様に三大標準治療との併用効果を期待することができます。